つみたてNISA選定商品を基準に投資信託を選んでみる

以前、投資信託の選び方についていくつか記事を書きました。

この点について、もう一つ参考になる投資信託の選定基準があるので、そこについて今回は書いてみたいと思います。それは、つみたてNISA対象商品の選定基準です。

つみたてNISAは、特に少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です(2018年1月からスタートし2037年まで利用可能)。

対象商品は、手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されています。

この具体的な基準を知れば、つみたてNISAを利用する場合であっても、それとは違う場面であっても、ご自身で投資信託を購入する判断基準の1つの目安になると思います。

そこで、以下、つみたてNISA対象商品の選定基準について以下、解説します。

■つみたてNISA対象に選ばれているファンドのタイプ

・つみたてNISA対象商品のタイプ分類

つみたてNISA対象商品となっている投資信託は160本あります(2019年5月7日時点)。

そのうち、特定の指数と同じような値動きを目指すインデックス型の投資信託が142本、特定の指数以上の運用成績を積極的に目指していくアクティブ型の投資信託等が18本です。

インデックス型の商品バリエーションが圧倒的に豊富です。ここから、インデックスファンドを少額からの長期・積立・分散投資での資産運用のベースに置くというのは、一つの合理的な選択であると考えることができます。

・つみたてNISA対象のインデックスファンド内のタイプ分類

金融庁が公表している、つみたてNISAの制度の概要について説明した資料のP9に、「指定インデックス投資信託の要件」として以下のように記載されています。

●分配頻度が毎月でないこと
●信託契約期間が無期限又は20年以上であること
●ヘッジ目的の場合等を除き、デリバティブ取引による運用を行っていないこと

<共通要件> 以下の要件を全て満たすこと
・ 告示において指定されたインデックスに連動していること
・ 主たる投資の対象資産に株式を含むこと
・ 販売手数料:ノーロード
・ 受益者ごとの信託報酬等の概算値が通知されること
・ 金融庁へ届出がされていること

①国内資産を対象とするもの
・ 信託報酬:0.5%以下(税抜き)

 ②海外資産を対象とするもの
・ 信託報酬:0.75%以下(税抜き)

これらの特に重要な点は、資産が積み上がりやすいかどうかという視点です。

具体的には、販売手数料はノーロード(手数料なし)、保有時にかかるコストである信託報酬も低く、低コスト運用であること。

毎月分配金を出したり、ヘッジ目的以外にデリバティブ取引による運用をしないなど、複雑な運用をしていないこと。

というところから、そういう趣旨が読み取れます。

・つみたてNISA対象商品の投資資産の分類

株式型の投資信託は85本あり、その内訳は、国内型が38本、内外型が8本、海外39本です。一方で、資産複合型の投資信託は75本ありその内訳は、国内型が4本、内外型が70本、海外型が1本です。

資産が株式のみの投資信託と複数の資産をミックスしている投資信託の数は、おおよそ同じくらいの数になっています。ここから、資産の分散はしてもしなくてもよいと考えることができます。

個人的にこの配分を見て感じたのは、資産を分散すると投資の仕方が複雑になってわかりづらいという方は、シンプルに株のみを資産とした投資信託で運用するのもありだということです。

投資信託の運用の基本として、資産分散を挙げる考え方もあり、これはとても理に叶っていると思います。

その反面、どのように資産を分散させたらいいかのか考えるのはプロでも難しいところです。ですので、特に投資初心者の方であれば無理にやらなくてもよいのではないかと感じることがあります。

・つみたてNISA対象商品の投資地域の分類

投資する地域はどこにしたらよいかは国内だけに投資しているものもあれば、海外や国内外に投資しているものもあり様々です。これはどう考えたらいいでしょうか?

個人的には、ここから、国内と海外とに分散させて投資するのがよいとみることができると考えています。

先ほどご紹介した金融庁が公表しているつみたてNISAの制度の概要のP6の「実践的な投資教育(積立・分散投資の有効性)」に参考になる記載があります。

そこには、「国民が安定的な資産形成を行うためには、長期の積立・分散投資が有効。」であること、そして「 投資対象をグローバルに分散させることで、世界経済の成長の果実を享受することが可能。」と記載されています。

この資料と商品構成を総合的に見てみると、投資する地域を分散する必要性を読む取ることができます。仮に国内だけを投資する投資信託を選んだ場合は、合わせて海外にも投資する投資信託も合わせて積立した方が合理的でしょう。

■まとめ

以上をまとめると、少額からの長期・積立・分散投資を行う上で大切なことは以下の通りです。

●投資信託はインデックスファンドで運用する
●インデックスファンドでの運用は低コストで地域分散して行う
●インデックスファンドでの運用で資産分散は無理して行わなくてもよい

もちろん、これは一つの目安であって絶対的なものではありません。他にもっといい方法があると考えるならその方法で行うことを否定するつもりはありません。

ただ、少額からの長期・積立・分散投資をするなら、まずはこちらも参考にして比較しながら他の方法も検討しているとよいと思います。

逆に、投資初心者の方であれば、これを1つのモデルにして行うのも有力な手段だと言えるでしょう。