コンプレックスというと、あまり人に話したくないと感じる人が多いと思います。
特に、男性はプライドを重視するところがあるので、特にそうでしょう。
しかし、そのコンプレックスこそが、自分の大きな強みになり得ます。
コンプレックスは「自分に自信を与えてくれるもの」と表現することもできると僕は考えています。
今回は、有名人の具体例から、この点についてもう少し書いてみようと思います。
■コンプレックスに感じるところを武器に変えた事例
あるアニメの声優さんの話です。
その人は女性なのですが、小さいころから可愛らしくないガラガラ声でした。
学校で先生に名前を呼ばれたときに「ハイ」と返事するたびにクラスメートから笑われてしまい、自分の声にコンプレックスをもっていたそうです。
しまいには、声を出すのが嫌になり登校拒否にもなりました。
しかし、あるときです。思い立って、彼女は放送部に入部することを決意します。
コンプレックスである声を、むしろ積極的に出さなければいけないにも関わらずです。
すると、楽しい話をする人だと次第に校内に認知されます。
それにしたがって次第にいじめはなくなり、さらにはそこを超えて校内の人気者になりました。
その後、彼女は、卒業後の進路に持ち前の声を生かせる仕事として、アニメの声優を志望します。
こういう特徴のある声は、アニメなど非現実世界の人物を演じるには、実はもってこいでした。
ついには、ある日本の代表する有名アニメのキャラクター担当に抜擢されます。この役がきっかけで、彼女の名前は一躍有名になります。
どこかで聞いたことのある話かもしれません。
この声優さんとは、ドラえもんの声をかつて担当された、大山のぶ代さんのことです。
■コンプレックスを自分を高める原動力にした例
これは、人気アーティストとなった倖田來未さんに関するお話です。
倖田來未さんといえば、ひと昔前に露出度の高い服装でのパフォーマンスが一世を風靡しました。
自分のスタイルに自信があるからこそ成せるパフォーマンスかといえば、実はそうではなかったようです。
むしろ、彼女は自分の体型にコンプレックスを感じていました。
オーディションは通過してデビューはできたものの、しばらくはだいぶ太ったままでした。
一念発起してダイエットで大幅に体重を落とすのですが、コンプレックスを感じている点は変わらずでした。
そこで、彼女はどうしたかといえば、コンプレックスに感じる自分の体型を隠すのではなく、逆に前面に出す露出度の高い恰好を増やしました。
これが、後に「エロかっこいい」とマスコミからもてはやされることとなります。
その後、彼女はブレイクして人気アーティストへの仲間入りを果たします。
一般的には、露出度の高い服装をすれば、女性からは反発を買うとこところもあるように思いますが、彼女の場合そこまでそういう話を聞きません。
きっと、こういう姿勢をもって頑張っている姿を見て共感する女性ファンが多いのではないかと個人的には想像しています。
■コンプレックスは弱みであるとは限らない
コンプレックスは、そのもの自体が武器になり得ますし、自分を高める原動力に変えることもできます。
コンプレックスを自分の武器と気がついて表に出す、もしくはモチベーションに昇華させる。
これは、思いのほか、大きな力を発揮します。
その意味でコンプレックスは弱みでなく、自分の個性と言った方が的を射ているのだと思います。
勇気をもって思考を変えたとき、周囲の視線が全く違うものとなります。
自分が他の人と違うところをコンプレックスととらえるか、個性ととらえるか…自分の意識の違いだけです。ほんの紙一重の違いです。
しかし、そのちょっとした意識の違いが、大きな違いとなって周囲の反応として自分に返ってきます。
不思議な気もしますが、世の中で目覚ましい活躍をしている人の歴史を振り返ると、同じようなケースは無数にあります。
みなさんの中に自分のある部分にコンプレックスを持っている方も、発想を転換してみることで何かの気づきがあるかもしれません。
それが自分の自信につながるのではないか、そう考えたらもしかしたらそれは自分に自信を与えてくれるものではないか。
そこにみなさんの何かがあるのかもしれません。
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