投資においてはよく「リスク」という言葉を耳にすると思います。
ただ、普段何気なく使用する言葉でありながら正確にそれが何を意味するか意外と理解しないで使用しがちな用語でもあります。
そこで、今回はそのリスクというものについての説明、およびリスクとの向き合い方というテーマで書いてみます。
■リスクとは何か?
まず、金融商品の「リスク」とは「リターンの振れ幅がある」のことを指しています。(日本証券業協会のホームページより抜粋)
リスクが高ければ価格の上下の変動が激しくなります。
リスクが高ければ、その金融商品で運用を行ったときに利益になる場合はリスクの高さに応じて価格が高くなりますし、損失になるときはそれと同じくらい価格が下がります。
これは図にするとわかりやすいので、具体的にビジュアルで確認されたい方は以下の日本証券業協会のホームページをご参照下さい。
http://www.jsda.or.jp/jikan/lesson3/
■投資におけるリスクリターンとの関係
投資においては、リスクが高いほど高いリターンを期待することができます。
リスクが低いけれども、リターンが高いというものは存在しません。
金融商品の中には、高いリターンながらリスクがあまりないように一見すると見られる商品が少なくありません。
もし、そういう金融商品で魅力的に感じるものがあった場合は、その商品にどんなリスクがあるのか、特に慎重に検討してから購入することをおすすめします。
ですので、投資を行う際はリターンばかりに着目するだけでなく、どれだけのリスクを自分で受け入れることができるかにも着目することが大切です。
■リスクの種類
投資におけるリスクについて代表的なものだけこちらで簡単に紹介します。
まずは信用リスクです。
投資した会社が将来もずっと存続するかいえば絶対にそうだということはできず、残念ながら破たんする場合もあります。このリスクが信用リスクです。
第二が価格変動リスクです。
これは、証券取引に上場している株式で考えればわかりやすいかと思います。
その株式は毎日様々な要因で価格が変動しますし、好決算などサプライズがあれば大きく価格が上場する反面、ネガティブなニュースがあれば大きく価格を下げることもあります。
そういった株式を組み入れている投資信託等も同様のリスクが存在します。
第三が為替リスクです。
外国の通貨で取引される外貨建ての金融商品を保有している場合は、為替の変動によるリスクもあります。
例えば、外国株式を保有している場合は価格変動リスクに加えて購入時と売却・償還時の為替との差による価格変動も存在することになります。
こういった外国株式等を組み入れている投資信託等も同様のリスクが存在します。
第四がカントリーリスクです。
これは投資対象国や地域において、政治・経済の状況の変化によって証券市場や為替市場に混乱が生じた場合、そこに投資した資産の価値が変動する可能性のことをいいます。
特に新興国であれば、クーデターが発生し政治体制が根本的に変化してしまうことや国そのものが経済的に破綻してしまうなど、先進国では一般的には想像しにくいことも起こりえます。
ですので、これも軽視することはできないリスクです。
代表的なものとしては以上のものですが、細かくいえば、個々の金融商品特有のリスクもあります。
投資信託であれば、目論見書のリスク記載事項に目を通すなど他にもないかチェックしてみることも必要です。
■リスクの管理方法
このように見ていくと、投資においてリスク管理がとても大事であるということがわかると思います。
投資においてはどうしてもリターンの方に目がいきがちです。
投資がうまくいっている人は共通してこのリスクの管理をしっかり行っています。
このリスクの管理方法については、長くなってきたので、次の記事にて記載しようと思います。