前回は投資を行う際のリスク管理方法について書きました。
これらは、投資銘柄の選定、投資比率、購入タイミングと購入の仕方による管理方法です。
もう一つ別の観点でのリスク管理方法もあるので、今回はそこについてさらに書いてみたいと思います。
■投資に回さないお金を決めること
結論から先に書くと、それは投資に回さない金額を決めることです。
購入の仕方によるリスク管理するのはちょっと難しいなと感じられる方は、こちらを重点的に意識してリスク管理する方法がおすすめです。
では、いくらくらいを目安にすればいいかというと、これは専門家でも意見はバラバラです。
生活費2か月分を現金として保有しておけば、あとは全て投資に回した方がよいという考え方もありますし、6か月、2年間という方もいらっしゃいます。
この点、僕が思うに投資に回さないお金は自分が心理的に安心できる金額がよいと思います。
この基準が人によってまちまちなので一概にいくらと無理して決めるアプローチ自体無理があるというのが僕の見解です。
■投資に回さないお金の基準は定期的に見直す
なお、その水準は投資を行っていく中で変化していきます。
ですので、一度自分で決めた基準は臨機応援に対応していくことも必要です。
投資に慣れてきてリスク許容度が上がる方もいらっしゃるでしょう。
また、お子さんの教育資金がかさむから、いつも以上に現金を多めに持っておきたいと考える時期などもあるでしょう。
リスク許容度が主観的なものであれば、そのときそのときの自分の状況によってその基準は変化していきます。
■投資ですぐに成果を求めない
投資を始めたばかりのタイミングでは、早く運用による利益を出そうとして大きい金額をまとまって出してしまいがちなタイプの方もいらっしゃるでしょう。
確かに、運用開始のタイミングでまとまった金額を投資するのが、理論的には長期投資により利益になります。
しかし、それで損失が出たときにそれが心理的に負担になり過ぎては、心身の健康に影響が出てきます。
また、耐えきれなくなって資産を売却して資産運用をストップさせてしまう方もいらっしゃると思います。
ですので、特に投資初心者の方には、初めは自分でも小さい金額だなと感じる金額、もしくはゼロから積み立てて行うのがとおすすめです。
投資を行う際は数字で見える部分だけで考えていては失敗します。
精神衛生上も健全な状態で行うという視点もとても重要になります。
こういった観点もリスク管理では大事にしてみて下さいね。