「お金について一番関心のあることは何ですか?」と聞かれたら、みなさんは何を想像しますか?
きっと、その中に「お金をどうやったら増やせるか」という事項があるのではないでしょうか。
僕は暇があると、よく本屋さんに行きます。そのとき、お金がテーマになっているコーナーに足を運びます。
見ていると、大半の本は、お金の稼ぎ方(株式投資、FX、不動産投資等)に関する本なんですよね。
こういう現場を見ていて、人が一番お金について関心があるのは、「お金を増やすこと」なんだなと感じさせられます。
また、証券会社に10年以上いて自分の職業について話すと、「何を買ったら儲かるか?」ということをよく聞かれます。
もちろん、そう思うことは自然なことです。ただ、お金の問題を考える上で必要なのは、お金の稼ぎ方も含めた「お金との付き合い方」だと僕は考えています。
今回は、その点について書いていたいと思います。
■「お金との付き合い方」の構成要素
「お金との付き合い方」と聞くと、それが何を指しているか漠然としていて何のことだか釈然としない方も多いと思います。
まさに、ここは具体的な要素に分けてみる必要があります。
僕はこの点について、大きく分けて、①「お金に対する価値観を明確にすること」、②「お金の使い方を身につけること」、③「お金の増やし方を身につける」の3つが最低限必要だと考えています。
③についてはみなさんよく考えると思いますが、①、②についてよく考えている人は少ないのでないでしょうか。
ここで、怖いのは①、②ができていないのに③を行うことです。
毎月何にいくら使っているか、毎月いくら貯金できているか、これがわからなければお金を増やすことはできません。
バケツに水を汲んでもそのバケツに穴が空いていたら水は溜まらないのと一緒ですね。
また、せっかくお金が貯まっても、何に使ったらいいかわからなければいつまでも使えないですし、使ったとしても浪費してしまっては元も子もありません。
バケツに溜まった水をどうするか決めていなくてそのまま放置する、それをそのまま排水溝に流してしまうのと一緒ですね。
■お金を増やすには基礎が大事
お金との付き合い方を学ぶには、お金を増やす前に、お金に対する価値観を明確にし、それに従ってお金を使うトレーニングをすることが先です。
ここが抜けていると一時的にお金が増えてもどこかのタイミングでお金はなくなります。最悪の場合、マイナスになってしまうかもしれません。
お金を増やすのは応用で、お金に対する価値観やお金の使い方に向き合う部分は基礎という言い方もできるかもしれません。
スポーツの例に考えるとわかりやすいと思います。
スポーツでは基礎を身につけないと、一時的にうまくなることはあっても途中で成長が止まってしまいますよね。
最悪の場合、練習方法を間違え怪我をしてしまいスポーツ自体ができなくなるケースも少なくありません。
僕自身がまさにそうで、スポーツの例で言えば基礎練習をサボって大けがをしてしまい長年リハビリが必要な状況に陥りました。
■具体的な「お金との付き合い方」の進め方
理想は①「お金に対する価値観を明確にする」⇒②「お金の使い方を身につける」⇒③「お金の増やし方を身につける」という順番でしょう。
考え方が変われば行動が変わり行動が変われば結果も変わる、という趣旨の言葉がありますが、まさにそのイメージです。
しかし、考え方を変えるのは容易ではありません。それができないと②に進めないというのは、現実的ではない気がします。
実際に考え方が変わるのは、まず形からでも行動を変え、徐々に考え方が変わり、結果が変わるケースがほとんどです。
ですので、現実的には①、②を同時に行い、ある程度の水準になったら③に進むというのが一番妥当な進め方です。
僕が書いていくこちらのブログでも、たいていはこの3つのどこかに関係することを書いています。
お読みになるときは、どこのステージの問題なのかも合わせて意識して見ていただくと幸いです。