投資信託により資産形成をするためには各種コストを抑えることが大切です。
それと同時に投資により利益が出た場合の税金に着眼する視点も大事です。
その上で活用できる制度の1つとして今回はNISA制度の概要について記載します。
■NISAとは?
NISAとは、2014年1月にスタートした、少額からの投資を行う方のための非課税制度です。( 2024年から制度変更予定)
具体的には、投資信託に投資した場合、投資信託の元本の運用により生じた収益から支払われる普通分配金と売却時の譲渡益が非課税になります。
かみ砕いて言えば、配当にしろ、売却にしろ、利益が出ていれば税金が課されますが、それが非課税になるというものです。
新規投資額で毎年120万円が上限(2015年以前分は100万円)で最長5年間利用が可能です。(非課税投資枠は最大600万円)
金融庁のホームページが図解もありわかりやすいので、詳細をご覧になりたい方は以下を御参照下さい。(ここまでの記載も当ホームページを参照し記載)
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa/overview/index.html
■つみたてNISAとは?
これと似た制度で、つみたてNISAというものもあります。
こちらは、特に少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です(2018年1月からスタートし2037年まで利用可能)。
対象商品は、手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されています。
新規投資額で毎年40万円が上限で最長20年間利用が可能です。(非課税投資枠は20年間で最大800万円)
こちらも金融庁のホームページが参考になりますので、詳細をご覧になりたい方は以下を御参照下さい。(ここまでの記載も当ホームページを参照し記載)
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/overview/index.html
■NISA制度の利用の仕方
これから投資信託により資産形成を行いたい方にとっては、特にこの、つみたてNISAを利用するのがおすすめです。
毎年40万円の非課税投資枠がありますので、毎月数万円ずつ、つみたてで投資信託を買い付けしていくのに適しています。
対象商品は比較的各種コストが低額であり、資産を形成するという観点で比較的優れているところも特徴的です。(もちろん、それでも投資にリスクはありますのでしっかり商品性を理解した上で投資することは必要です)
毎年の投資枠は40万と少額です。しかし、投資したあとに膨らんだ利益についてはいくら大きくなっても課税はされません。
その投資枠が長期間利用できるわけですので、継続的に利用していけば、かなりのメリットになると思います。
国民の投資による資産形成をサポートをしようという意向はかなり昔からあったものの、不十分な側面もあったため、だいぶ踏み込んだ形で国が制度化したという背景もあります。
果たして、国がそこまで個人の資産形成について踏み込んだ制度を作るべきかどうか、というところは議論の余地がある部分ではあります。
ただ、制度としてとても利用する価値があるものなので、利用しない手はないでしょう。
注意点としては、つみたてNISAの場合、2037年までが投資可能期間ですので、後から制度利用を開始した人になればなるほど不利になる点です。
ここについては、金融業界としてNISA制度恒久化を政府に要望をしており、今後改正される可能性もあります。⇒追記2042年まで延長決定
ですので、すでに利用している方も含めて制度がどのように変更されるかは意識しておいたほうがよいでしょう。
なお、つみたてNISAについては日本証券業協会のホームページにもわかりやすくまとまっていますし、平日の9時から17時までは電話相談も実施しています。
http://www.jsda.or.jp/nisa/tsumitate/
制度の詳細でご不明な点があればこちらも参考になると思いますので、参照してみて下さいね。