有価証券への投資は、損失が出ることもあれば、利益が出ることもあります。絶対に利益になるということはあり得ません。
しかし、自分への投資であれば損を出すことはありません。投資で唯一確実に利益になるものがあるとすれば、それは自己投資です。
以前、手取り金額の2割を「投資」に回すとよいということを書きました。
この「投資」も有価証券ではなく自分への投資という意味ですが、これはとても大事です。
今日はこの自己投資に焦点を当てて書いてみたいと思います。
■価値観や嗜好性に着目した「投資」
自己投資の基準の参考は、「投資」としてのお金の使い方でも書きました。
ここでは、「投資」は、例えば、3,000円を使うとき、「自分にとってそれが30,000円になるにはどう使ったらいいか」、を考えてみるというイメージと書いていました。
これをもっと言うと、自分の価値観や嗜好性に沿ったお金の使い方をするのが、「投資」になるか考える上での一つの基準であるということです。
あるブランド物のバックが買うという場合、みんなが持っているから買うのではなく、そのブランドがどういう意味を持っているか、どういうライフスタイルを標榜しているのか、それを知った上で買うというのであれば、その買い物は金額以上の「投資」と考えることもできるでしょう。
また、一杯500円のコーヒーを飲む行為は、コーヒーが大好きな人にとっては、自分の生きる活力を特別に与えてくれるものであるという点において、他の人が飲む500円のコーヒー以上の価値があります。
■心身の健康に着目した「投資」
生きる上で資本となるのは、まず第一に自分の身体です。
そういう意味では、心身の健康のためにお金を使うことも「投資」になるかどうかの基準になり得ます。
例えば、体を鍛えるためにスポーツジムに通うことは「投資」になり得るお金の使い方になるでしょう。
また、自分のこころの状態を整えるために心理学の勉強をするということであれば、そのために使った書籍代やセミナー代等は「投資」と言えます。
日常生活で仕事や家庭生活等に追われていると、心身の状態に目を向けにくいですし、すぐに効果が実感できないかもしれません。
これらは、価値観や嗜好性に着目した「投資」に比べると、すぐには効果が実感にしにくいものだと思います。
ただ、「投資」は、ある程度長い目で見れば効果が実感できるものも含める点も意識するポイントです。
■「投資」にお金を使う注意点
何が「投資」になるかはそれぞれですし、上記に挙げた視点も絶対的なものではなく一つの参考になる視点です。
何が投資になるかは客観的な線引きができないので、ここは常に考えながらお金を使っていく必要があります。
また、同じ人が上記の視点でお金を使っても「投資」にならない場合もあるので、そこも注意が必要です。
コーヒーが好きだから際限なく500円のコーヒーを飲んでも、その全てが「投資」になるかと言われれば、そうとは言えないでしょう。
スポーツジムに会費を払っても実際に行かなければ、むしろ「浪費」になってしまいます。
ただ、日々こういったことを考えながらお金を使うことで、その使いこなし方ができてくるので、いろいろ試しながら使ってみて下さいね。
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