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ビットコインで大損をする人に共通する3つの視点

ビットコインで大損をする人に共通する3つの視点

東京都練馬区のFP(ファイナンシャルプランナー)の佐藤彰です。先月5月は投資に関するインターネット上でのニュースはビットコインに関するニュースで賑わっていました。具体的には相場が大きく下落して大騒ぎだったのですが、ここから感じたことを、本日は書いてみます。

2021年5月のビットコイン相場の下落状況

2021年5月はビットコイン相場が約40%程度下落しました。昨年のコロナショックの暴落で、たいていの資産は20~30%程度の下落でした。今回の下落は、それ以上の下落になるわけなので、この数字がどれくらい大きいかということがわかると思います。

要因は、米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)がビットコインの過大な電力消費に懸念を示したことや、中国が仮想通貨に関する新規制を発表したことが挙げられます。

ビットコインで大損をする人の共通点

こういった状況で、インターネット上ではビットコインで大損したという趣旨の書き込みが相次ぎました。今回、の相場下落で大損した人たちを見ていると、証券会社時代に大損をするお客さまとの共通点を感じました。以下の3点がそれらのポイントです。

投資の基本を理解していない

資産運用の基本は長期・積立・分散の投資です。この点、ビットコインに資産を集中させることは、「分散」していないことになります。また、一度にまとまった金額をビットコインに投資をしているなら、購入のタイミングとして高値掴みをしている場合があり、「積立」の原則に反しています。そして、ビットコインは値動きが激しいので、長期間の運用では大損をしたときのダメージが大きくなるので、市場から退場するリスクも高くなる点も見落としているかもしれません。

リスク管理ができていない

ビットコインは過去もそうですが、値動きが非常に激しいです。そうであるならば、大きく下げたときにどう対処するか事前にしっかりシミュレーションしておく必要があります。シミュレーションしておけば、その下落が自分には到底受け入れられないリスクである場合、そのことに事前に気がつくことができます。

インフルエンサーの発信する情報に踊らされる

たいていビットコインのような新しい金融商品やトレンドに関する情報は、いわゆるインフルエンサーが情報発信する傾向にあります。インフルエンサーは必ずしもお金の専門家ではありません。お金の分野に関しては、偶然いい相場で儲かっただけで「専門家」を自称する方が非常に多いのが現状です。こういったインフルエンサーの情報発信には踊らされないようにしましょう。あくまで投資の判断は自分です。自分なりに投資の基準を決めて投資は実践するようにしてください。

未知の金融商品は管理しにくい

金融業界では、昔から理論だけみれば、理に叶っていてすごいと思える新しい金融商品が登場することがあります。

しかし、それらが期待通りのパフォーマンスを上がるかというとそうではないことの方が大半です。中には一時的に運用成績が好調のものもありますが、長い目でみてたいていは長続きしません。私自身、証券会社に10年以上在籍してそういう経験を何度もしてきました。

金融商品の良し悪しを判断するのは、業界のプロでも非常に難しいのが現状です。一般投資家であればなおさらそうです。であるならば、面白みはないものの伝統的にオーソドックスな方法で資産運用に取り組むのが無難です。

資産運用はギャンブルではありません。将来のために必要な資金をリスクをとって運用しているわけですが、その反面で失敗は許されないものです。だからこそ、資産運用には手堅さが求められ、面白さを求めるのは資産運用の趣旨に反します。

どうしてもビットコインに投資したい人はどうする?

こう書くとビットコインは絶対に投資してはいけない商品のように見えます。個人的にはあまりおすすめはしませんが、それはあくまで私個人の考え方で、ビットコインの可能性に魅力を感じる方もいると思います。そこは否定するつもりはありませんし、そう感じる場合、投資をしてみるのもその人の価値判断としてはなしではないと私も考えています。

その場合は、資産の一部だけをビットコインにしてみるとよいと思います。問題はビットコインに投資することではなく、投資する金額が大きすぎてリスクを管理できないことです。その上でビットコインに投資をするのならそれは選択肢の1つだと思います。

投資の世界の伝統的な考え方に、コア・サテライト戦略というものがあります。これは資産のコアは手堅い運用にして、サテライト、つまりコアの周辺にあるサブの部分は高リスク商品にして、運用成績をさらなるアップを目指すという考え方です。ビットコインを運用商品に加える投資戦略ならこういったコア・サテライト戦略に則った運用戦略であれば、従来のセオリー通りと考えることができます。

まとめ

ビットコインに投資すること自体は悪いことではありません。問題はそのバランスです。未知の金融資産だからこそ、投資する金額は少なめにして自分の管理できるリスクに収めるのが大きなポイントになります。

最近はまた資産運用に関する個人相談が増えてきております。投資して損をしていて困っている方、これから投資をしたいもののこうやって大損をしたくないという方には、個別レッスンもさせていただきますので、ご希望の方はお気軽に下記のお問い合わせよりご連絡ください。

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