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信頼できる金融機関の営業担当者の選び方

信頼できる金融機関の営業担当者の選び方

東京都練馬区のFP(ファイナンシャルプランナー)の佐藤彰です。

先月はIFAに関する日本経済新聞の記事から、どこで金融商品を購入するかは、どの会社に所属する営業員かどうかだけでなく、個々の営業員のスキルやお客さまに接する姿勢が大きなポイントであることを書かせていただきました。

その営業員の見分け方について今回は書いてみたいと思います。資産運用の相談だけではなく、保険の見直し、住宅ローン等の相談など、各種サービス提供を受ける金融機関選び全般の参考になるかと思いますので、ご覧いただければ幸いです。

身だしなみと挨拶など

月並みかもしれませんが、身だしなみがしっかりしているかどうかはポイントの1つです。服装の乱れが心の乱れといいますが、実際にそうだと思います。

現に営業成績のよい営業員で、身だしなみがいい加減な方を今まで見たことはありません。

後はビジネスの基本である挨拶などもそうです。これは、「おはようございます」などという挨拶もそうですが、お客さまを不快な思いをさせてしまったときに「申し訳ございません」という言葉もそうです。案外、ここができないていない営業員が多いという印象があります。

商品の知識と説明力

営業員であれば、当然営業活動をするのが仕事です。その際のセールストークもチェック項目の1つになります。ここをチェックする上で必要な観点を以下いくつか説明します。

その観点の具体的なものの1つが、商品の知識です。知識というのは、例えば、ファンドであれば、その商品性だけでなく、他のファンドとどう違うのかという観点に加え、そのファンドに投資をする上での全体の相場環境についての理解も不可欠です。

この辺りは全く説明できない営業員は基本的にはいません。しかし、説明力には差があり、お客さま側からいろんな質問をしてみると、勉強不足ではないか、小手先の商品知識だけで営業していないか、など見えてくる面があります。

そして、商品知識を背景にした説明力ももちろん確認するべきポイントです。先ほど知識があるかどうかということを書きましたが、それをお客さまに合った形で話をしているかどうかも、営業員の力量の差が出るポイントです。

例えば、一般的に何かを説明するときに比喩を用いることが多いですが、こういったセールストークでお客さまにとってわかりやすい比喩を用いているか、というのもチェックを要する部分になると思います。

商品説明の際の姿勢

商品の知識やそれをわかりやすく説明する力は大事ですが、それと合わせて大事なのが、その説明時の営業員の姿勢です。

この点、一方的に説明するような営業員は論外です。言われてみれば、当たり前かもしれませんが、意外とこういう営業をする営業員は思いのほか多くいます。

それは営業員のタイプにもよります。中には一方的にまくしたてて話すようなタイプもいて、悪意はなくそうしている場合もあります。ときには、お客さまの方から、もう少しゆっくり話して欲しい、簡潔にポイントを教えてほしいとストレートに要望を出すことも必要かもしれません。

あとは、その背景の1つとして営業成績もあります。営業成績達成であせっていないかという観点で営業員をチェックするのは有効だと思います。もちろん、営業員としては力が入る場面であることは否定できませんが、ノルマ達成だけのために商品を売り込んでいないかどうかは、お客さまサイドでしっかり確認する必要のある事項です。

コミュニケーションの取り方

上記と関連して商品説明だけではない、コミュニケーション全般も確認を要するポイントです。具体的には、雑談、コミュニケーションの頻度とタイミングの2点です。

雑談について

まずは、雑談です。営業員のコミュニケーションの姿勢として雑談も織り交ぜながら話をしているかどうかもポイントの1つです。

中には、営業員は商品を販売するのが仕事なので、雑談はどうでもよく本題だけすぐに話して欲しいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

ただ金融商品はお客さまに応じた商品選定や説明が必要となります。お客さまのことをよく知ることで精度が高く、より納得のいく説明が行われるわけです。金融機関の営業員が雑談をするのは、お客さまがリラックスして話せるようにするだけでなく、雑談を通じてお客さまを知るという意図もあって行われます。

それをしっかり理解している営業員であれば、雑談も大切にしてお客さまと接するわけです。営業員の関心が商品に向いているか、お客さまにあるか、意外とこれは営業員によって分かれるところです。

ですので、雑談という切り口も1つの検討要素になります。

コミュニケーションの頻度とタイミング

次にコミュニケーションの頻度とタイミングです。

営業員によってお客さまに連絡する頻度やタイミングは異なります。そのタイミングが自分にとって適切かどうかもチェック項目の1つです。

最悪なのは、月末になって慌てて連絡をしてくることです。これは、明らかノルマ達成のためにあせって連絡をしてきているケースです。こういうときは売ることに傾斜しており、本当にそれが自分の合った商品か、そうであったとしても納得のいく説明があるか、いつも以上に念入りにチェックする必要があります。

あとは、売りたい商品あるときだけ連絡してくる営業員です。残念ながらこういう営業員は少なくないのですが、売る前にお客さまに日々投資判断に必要な情報提供をしているか、販売時以外も含めてその姿勢をチェックすることが大切です。

まとめ

上記4つの点は言葉にするとやや抽象的であるか、当たり前だと感じる内容もあるかもしれません。

しかし、ここに意識を向けて営業員と接すると、こういったことをしっかりやれている営業員は多いとはいえないことにも、きっと気づくはずです。ぜひこういった点も金融機関の営業員と接する機会があった際には気をつけてみてください。

なお、営業員の説明に関しては、それが適切な内容なのかどうか、場合によっては妥当性の判断が難しいケースも出てくるかもしれません。その場合はセカンドオピニオンとしてご相談をお受けしますので、お気軽にご相談ください。(ご相談は↓のお問い合わせボタンよりお願いいたします。)

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